Webマーケターの年収はいくら?平均・職種別・年齢別相場と年収を上げる方法を解説

Webマーケターの年収はいくら?平均・職種別・年齢別相場と年収を上げる方法を解説

Webマーケターの年収は、職種やスキル、経験年数によって大きく異なります。

「平均年収はどれくらい?」「未経験でも稼げる?」「年収1,000万円は可能?」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、Webマーケターの最新年収相場を職種別・年齢別に整理し、年収を上げる具体的な方法まで分かりやすく解説します。

本記事をお読みいただくことで、Webマーケターの年収相場を理解し、自身の年収を向上させる方法について理解できるようになりますので、是非とも最後までお読みください。

DIGIBITO編集長
宮田 和也

X(旧: Twitter): @webkirin
Webマーケター/SEOコンサルタント
1993年生まれ。青山学院大学経済学部卒業後に外資系ITコンサルティング企業やベンチャー企業を経て、独立。 現在は、デジタルマーケティング会社であるCOUNTER株式会社を経営し、SEOコンサルティングを得意分野とする。

Webマーケターの平均年収はいくら?

Webマーケターの年収は、経験年数や担当領域、企業規模によって差が出やすい職種です。

とはいえ、まずは「全体としてどの程度の年収水準なのか」を把握することが、キャリア設計の第一歩になります。ここでは、Webマーケター全体の平均年収と、他職種との比較を通じて立ち位置を整理します。

Webマーケター全体の平均年収

Webマーケターの平均年収は、おおよそ450万〜550万円前後が相場とされています。未経験〜経験1〜2年の層では300万円台後半〜400万円前後が多く、SEOや広告運用などの実務経験を3年以上積むと、500万円以上を狙えるケースも珍しくありません。

さらに、戦略設計や数値改善を主導できるマーケター、マネジメントを担うポジションになると、600万〜800万円台まで年収が伸びることもあります。成果が数字で評価されやすい職種であるため、スキルと実績次第で年収の上振れが起きやすい点が特徴です。

他職種(営業・エンジニア)との年収比較

Webマーケターの年収水準は、他の人気職種と比較しても大きく見劣りするものではありません。

一般的に、営業職の平均年収は400万〜500万円程度、Web・ITエンジニアは500万〜600万円程度とされています。

Webマーケターは営業よりやや高水準、エンジニアと同等かやや低めからスタートすることが多い一方で、成果次第ではエンジニア並み、もしくはそれ以上の年収を実現できる可能性があります。

Webマーケターの年収が高い理由

Webマーケターは、他職種と比較して年収が高くなりやすい傾向があります。その背景には、仕事の特性や市場環境、評価のされ方に明確な理由があります。

Webマーケターの年収が高い理由

成果が数字で可視化され、評価されやすい
企業の売上に直結する重要な役割を担う
専門性が高く、代替人材が少ない

ここでは、Webマーケターの年収が高い各理由について解説します。

成果が数字で可視化され、評価されやすい

Webマーケティングは、アクセス数・CV数・売上・CPAなど、成果が数値で明確に測定できる仕事です。

どれだけ事業に貢献したかを定量的に示せるため、成果を出せる人材は正当に評価されやすく、年収にも反映されやすくなります。

企業の売上に直結する重要な役割を担う

Webマーケターは、集客から購買・問い合わせ獲得までを設計し、企業の売上や利益に直結する役割を担います。広告費や施策投資に対して成果を出せる人材は、企業にとって欠かせない存在となり、高い報酬が支払われやすくなります。

専門性が高く、代替人材が少ない

SEO設計、広告運用、データ分析、CV改善などは、知識だけでなく実務経験が求められる領域です。誰でもすぐに成果を出せるわけではないため、実績を持つWebマーケターは希少価値が高く、年収が上がりやすい傾向があります。

Webマーケターの年収を左右する要素

Webマーケターの年収は、単に経験年数を重ねるだけでは大きく伸びません。評価されるポイントは明確で、いくつかの要素が組み合わさることで年収差が生まれます。

Webマーケターの年収を左右する要素

専門スキルと成果の再現性
担当領域の広さと深さ
上流工程・事業視点の有無
企業規模・業界・ポジション
働き方(会社員・副業・フリーランス)

ここでは、特に影響の大きい要素を解説します。

専門スキルと成果の再現性

年収を最も左右するのは、専門スキルと成果の再現性です。

SEOであれば検索流入やCV改善、広告運用であればCPA削減など、数値で説明できる成果を継続的に出せるかどうかが評価されます。一度の成功ではなく、複数案件で再現できるスキルを持つほど市場価値は高まります。

担当領域の広さと深さ

施策の実行だけでなく、企画・改善・分析まで担えるマーケターは評価が高くなります。

特定分野を深く極める「専門型」と、複数チャネルを横断できる「統合型」では、後者のほうが年収が上がりやすい傾向にあります。特に、SEO・広告・分析を組み合わせて成果を最大化できる人材は希少です。

上流工程・事業視点の有無

年収が高いWebマーケターほど、戦略設計やKPI設計などの上流工程に関与しています。

単なる集客ではなく、売上・利益・LTVといった事業指標まで考えられるかどうかが重要です。経営視点を持てるマーケターは、役職や報酬が上がりやすくなります。

企業規模・業界・ポジション

同じスキルを持っていても、所属する企業や業界によって年収は変わります。成長中のIT企業や事業会社では評価されやすい一方、予算や裁量が小さい環境では年収が伸びにくいこともあります。また、一般職かマネージャー職かによっても年収差が生まれます。

働き方(会社員・副業・フリーランス)

Webマーケターは、働き方によって収入構造が大きく異なります。会社員は安定性が高い反面、年収の上限が決まりやすい傾向があります。

一方、副業やフリーランスでは、スキルと営業力次第で収入を大きく伸ばすことが可能です。どの働き方を選ぶかも、年収を左右する重要な要素です。

年齢・経験年数別のWebマーケター年収

Webマーケターの年収は、単純な年齢よりも「どこまでの業務を担えるか」「成果を再現できるか」によって大きく変わります。

ただし、年齢ごとに求められる役割やスキル水準がある程度決まっているため、年収の目安を把握することはキャリア設計の参考になります。

20代Webマーケターの年収目安

20代Webマーケターの年収は、350万〜450万円前後が一般的な目安です。未経験や実務経験1年未満の場合は300万円台からのスタートも多く、SEO記事制作、広告運用の補助、SNS運用など「実行フェーズ」を担当するケースが中心になります。

一方で、数値改善の実績を積み、KPI設計や施策改善を自走できるようになると、20代後半で年収500万円前後まで到達する例もあります。20代はスキル習得スピードが評価されやすく、成長次第で年収が伸びやすい時期といえるでしょう。

30代Webマーケターの年収目安

30代Webマーケターの年収目安は、500万〜650万円前後が中心レンジです。SEO・広告・分析のいずれかで専門性を持ち、施策設計から改善まで一貫して担える人材が増える年代になります。

また、チームリーダーやマーケティング責任者として、KPI設計やメンバー育成、予算管理まで任される場合は、700万〜800万円以上の年収も十分に狙えます。30代は「実務+戦略」の両立ができるかどうかが、年収の分かれ目になりやすいのが特徴です。

40代Webマーケターの年収目安

40代Webマーケターの年収は、600万〜800万円前後が目安となります。企業のマーケティング戦略全体を設計・統括する立場に就くケースが多く、事業成長への貢献度が年収に直結しやすくなります。

一方で、特定の施策実行のみに留まっている場合は、年収が伸び悩む傾向も見られます。そのため、40代以降はマネジメント力や事業視点を持てるかが重要です。コンサルタントやフリーランスとして独立し、年収1,000万円以上を実現する人も少なくありません。

未経験Webマーケターの年収とキャリアパス

未経験からWebマーケターを目指す場合、「最初はどれくらいの年収なのか」「将来的に本当に伸びるのか」が気になるポイントです。Webマーケターは、初年度の年収は控えめでも、実務経験と成果次第で大きく年収を伸ばせる職種です。

未経験・初心者の初年度年収

未経験Webマーケターの初年度年収は、300万〜400万円前後が一般的な水準です。業務内容は、SEO記事作成、広告運用の補助、データ集計、SNS投稿管理など、実務の基礎を担うポジションからスタートするケースが多くなります。

この段階では「年収」よりも「どれだけ実務経験を積めるか」が重要です。数値を見ながら改善を回した経験や、成果に結びついた施策を1つでも作れるかどうかが、次の年収アップに直結します。

実務経験を積んだ後の年収推移

実務経験を1〜3年積むと、Webマーケターの年収は450万〜600万円前後まで上がるケースが多くなります。施策の実行だけでなく、仮説立案・改善提案ができるようになることで、評価される市場価値が一気に高まります。

さらに、3〜5年以上の経験を積み、事業視点での集客設計や売上改善を担えるようになると、700万円以上の年収も現実的です。未経験スタートでも、正しい経験を積めば着実に年収を伸ばせるのがWebマーケターの強みです。

フリーランスWebマーケターの年収は高い?

フリーランスWebマーケターは、「年収が高い」というイメージを持たれがちですが、実際はスキルと案件獲得力によって大きな差が出ます。会社員とは異なる収入構造を理解しておくことが重要です。

フリーランスの年収レンジ

フリーランスWebマーケターの年収レンジは非常に幅広く、300万円台〜1,000万円超まで個人差があります。実務経験が浅い段階では、月単価20万〜30万円の案件が中心となり、年収は400万円前後に落ち着くこともあります。

一方で、SEO設計や広告戦略など上流工程を担える人材は、月単価50万〜80万円以上の案件を複数受け持つことも可能で、年収800万〜1,200万円を実現するケースもあります。

会社員との収入・働き方の違い

会社員は毎月安定した収入が得られる反面、年収の上限が役職や評価制度に左右されやすい特徴があります。一方、フリーランスは収入の安定性は下がるものの、成果と営業力次第で収入を大きく伸ばせる点が魅力です。

また、働き方の自由度も大きな違いです。リモートワークや稼働時間の調整がしやすく、副業から段階的に独立する人も増えています。自分に合った働き方を選べる点は、Webマーケターならではのメリットといえるでしょう。

Webマーケターが年収を上げるための具体策

Webマーケターの年収は「経験年数」だけでは決まりません。市場価値を高める行動を取れるかどうかが、年収アップの鍵になります。

Webマーケターが年収を上げるための具体策

専門分野(SEO・広告など)を深める
上流設計・戦略スキルを身につける
転職・副業・独立の活用

専門分野(SEO・広告など)を深める

年収アップの最短ルートは、特定分野で「任せられる存在」になることです。SEO、広告運用、SNS、データ分析など、Webマーケティング領域は幅広いため、何でも少しずつできる状態では市場価値が上がりにくくなります。

例えば、SEOであれば「キーワード設計〜CV改善まで一貫して成果を出せる」、広告であれば「CPAを改善し続けられる」といった再現性のある実績が重要です。専門性が明確になるほど評価基準も分かりやすくなり、年収交渉や案件単価アップにつながります。

上流設計・戦略スキルを身につける

施策の実行だけでなく、戦略設計を担えるマーケターになると、年収は一段階上がります。KPI設計、ターゲット定義、チャネル選定など、事業全体を見据えた判断ができる人材は希少です。

特に、集客だけでなく「売上」「LTV」「利益改善」まで視野に入れた提案ができると、経営層からの評価が高まります。上流工程を任されるようになることで、マネージャー職やマーケティング責任者へのキャリアも見えてきます。

転職・副業・独立の活用

現在の環境で年収が頭打ちになっている場合、環境を変える選択も重要です。Webマーケターはスキルと実績が可視化しやすいため、転職によって年収が一気に上がるケースも少なくありません。

また、副業で案件を受けることで、市場単価を把握しながら収入を増やすことも可能です。副業で実績を積み、そのままフリーランスとして独立する人も増えています。リスクを抑えつつ選択肢を広げられる点は、Webマーケターならではの強みといえるでしょう。

まとめ

Webマーケターの年収は、年齢や経験年数だけで一律に決まるものではありません。SEOや広告運用といった専門スキルを磨き、成果を数値で示せるかどうかが年収を左右します。

未経験からでも実務経験を積み重ねることで、500万円以上、さらには高年収を目指すことも十分可能です。

また、上流の戦略設計を担えるようになると、転職や副業・独立といった選択肢を活用することで、収入の伸び幅はさらに広がります。

Webマーケターは市場価値が可視化しやすい職種だからこそ、自身のスキルとキャリア選択次第で年収を大きく伸ばせる仕事といえるでしょう。

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