【経験者が語る】Webマーケターに向いている人・向いていない人の特徴とは?性格・スキル・思考法を徹底解説

【経験者が語る】Webマーケターに向いている人・向いていない人の特徴とは?性格・スキル・思考法を徹底解説

Webマーケターとして仕事をしていると、「どんな人が向いていますか?」と聞かれることがよくあります。

正直に言うと、僕自身も未経験で飛び込んだ当初は向き不向きなんて分からない状態でした。華やかに見えるマーケティングの裏側が、こんなにも地味で数字だらけの仕事だとは思っていませんでした。

しかし、実際に現場で試行錯誤を繰り返すうちに、「あ、これは向いてる人と苦労する人の差が出るな」という特徴が、肌感として分かってきました。

この記事では、僕自身の経験・失敗談・日々の業務で出会ったマーケター像を踏まえて、

「Webマーケターに向いている人/向いていない人」
「求められるスキル」
「未経験からどう動くべきか」

まで、実務者目線で詳しくお伝えします。

DIGIBITO編集長
宮田 和也

X(旧: Twitter): @webkirin
Webマーケター/SEOコンサルタント
1993年生まれ。青山学院大学経済学部卒業後に外資系ITコンサルティング企業やベンチャー企業を経て、独立。 現在は、デジタルマーケティング会社であるCOUNTER株式会社を経営し、SEOコンサルティングを得意分野とする。

目次

Webマーケターに向いてる人とは?結論:数字と改善が好きな人

僕が何より強く感じるのは、Webマーケターの本質は「数字を使って成果を良くし続ける仕事」だということです。

広告、SEO、SNS、LP改善…どんな施策であっても、すべては
数字 → 仮説 → 改善 → 検証 の繰り返しです。

例えば僕は、過去に広告運用でCPA(獲得単価)が急に悪化した時、深夜まで原因を追いかけていたことがあります。大変ではありますが、数字の裏側に「改善のヒント」が隠れているのが楽しくて、気づけば数時間経っていた…というのは日常茶飯事です。

「数字を見るとワクワクする」「改善で結果が上がると気持ちいい」
こういうタイプは間違いなくマーケター向きです。

Webマーケターに向いてる人の特徴10選

Webマーケターに向いている人の特徴には、次のような10個の特徴があります。

Webマーケターに向いてる人の特徴10選

① 数字を扱うことに抵抗がない
② 目的から逆算して考えるのが得意
③ PDCAを回すことが好き
④ 変化を楽しめる(業界変化に強い)
⑤ 新しい情報をキャッチアップするのが好き
⑥ ユーザー視点で考えられる
⑦ 文章を書くことが苦痛ではない
⑧ 論理的に説明する力がある
⑨ チーム連携やコミュニケーションが得意
⑩ 仮説を立てるのが好き

ここでは、各特徴について解説します。

特徴1: 数字に抵抗がない(データを見ることが苦手じゃない)

Webマーケターの仕事は、最終的にすべて「数字」で判断します。

広告のクリック率、コンバージョン率、SEOの検索順位、サイトの滞在時間など、日々向き合うのは定量データが中心となります。

数学が得意である必要はありませんが、「数字を見るのが嫌い」「数値の変化に興味がわかない」という人は苦労しやすい傾向があります。

一方、数字が好きでなくても「抵抗がない」「原因を探すのはちょっと楽しい」と思える人は、改善の糸口を自然に見つけられます。数字を見ながら「なぜ?」と考えられる人は、マーケターに向いている典型的なタイプです。

特徴2: 目的から逆算して考えるのが得意

マーケティングは「成果を出すための手段」であり、施策そのものは目的ではありません。

そのため、常に「なぜその施策をやるのか?」という目的意識から物事を考えられる人が強いです。広告でもSEOでも、目的に対して必要な施策は大きく変わるため、逆算思考ができる人は自然と成果が出せるようになります。

例えば「売上を上げたい」という目標に対して、認知施策なのかコンバージョン改善なのかを判断し、必要なタスクを組み立てられる人は、マーケティングの適性が高いと言えます。

特徴3: PDCAを回すのが好き

マーケティングは“正解がない仕事”とも言われます。

広告を出しても想定通りに成果が出ないことは多く、SEOもランキングがすぐに上がるわけではありません。だからこそ小さな改善を繰り返す PDCA がとても重要になります。

改善のたびに数字が少しでも良くなっていくと、それが快感に感じられるタイプの人はマーケターにぴったり。一方で「一度で完璧を求める」「失敗が苦手」という人は、改善業務の多さにストレスを感じる場合があります。

試行錯誤を楽しめることが、確実に活躍するマーケターの要素になります。

特徴4: 変化を楽しめる(最新トレンドに敏感)

Webマーケティングの世界は変化が激しく、SEOのアルゴリズム更新、SNSトレンドの急変、広告機能のアップデートなどが日常茶飯事です。

そのため、変化を面倒に感じず、むしろ「新しいものが出たら試したい」と思える人は非常に向いています。逆に現状維持を好む人は、変化のスピードにストレスを感じる場面が多くなりがち。

トレンドの移り変わりにワクワクできる人は、成長し続けるマーケターになれます。

特徴5: 新しい情報をキャッチアップするのが好き

マーケティングは学び続けることが成果に直結する領域です。Twitter、YouTube、海外ブログなどから最新情報を自ら取りにいける人は大きな強みを持てます。情報収集に抵抗がないだけで、スキル習得のスピードが一気に上がります。

逆に、自ら調べる習慣がない人は「古いノウハウ」で戦ってしまい、成果が出にくくなります。「気づいたら情報を調べている」というタイプは、マーケターとして理想的です。

特徴6: ユーザー視点で考えられる

Webマーケティングの核心は「ユーザーがどう感じるか」を読み解くことです。

商品を買う理由、サイトを離脱する理由、問い合わせをしたくなる瞬間など、ユーザーの心理を深く理解することで施策の精度が大きく変わります。

自分目線で考えてしまうと失敗しがちですが、「ユーザーならどう動くか?」を自然に想像できる人は、コンテンツ作成でも広告改善でも強い武器を持てます。
共感力が高い人はマーケター向けです。

特徴7: 文章を書くことが苦痛ではない

マーケターは意外と「文章を書く仕事」が多い職種です。

SEO記事の構成、SNS投稿、広告文、企画書、社内共有資料など、文章で伝えるシーンは毎日のように発生します。

文章が得意である必要はありませんが、言語化に抵抗がない人は成長が早いです。「文章を書くのが苦ではない」「要点をまとめるのが好き」この2つがあれば十分適性があります。

特徴8: 論理的に説明できる

施策の根拠を関係者に説明する機会が多いため、論理的に話せるかどうかは非常に重要です。

・なぜこの施策が必要なのか
・なぜこの指標を見るべきなのか
・なぜこの改善が効果的なのか

これらを相手に伝える力が、施策の実行可否を左右します。論理的思考はトレーニングで身につくため、現時点で完璧でなくても問題ありませんが、「物事を筋道立てて考えるのが好き」という人は大きな適性を持っています。

特徴9: チーム連携ができる

マーケターは一人で完結しない仕事です。デザイナー、エンジニア、カメラマン、コピーライター、広告代理店など、多くの職種と協働します。

そのため、相手に配慮したコミュニケーションや、目的を共有できる力が必要です。「人と一緒に何かを作るのが好き」「相手の立場でものを考えられる」タイプは、チームで成果を出しやすく、プロジェクトを円滑に進められます。

特徴10: 仮説を立てるのが好き

マーケティングは仮説の連続です。「こうすれば成果が上がるはず」という仮説を立てて検証し、その結果を次に活かしていきます。仮説が外れることも多いですが、それも含めて楽しめる人はマーケター向きです。

また、仮説思考はロジカルさだけでなくクリエイティブさも必要なため、想像力と分析力を併せ持つタイプは圧倒的に強いです。

Webマーケターに向いてない人の特徴

Webマーケターに向いている人の特徴には、次のような4個の特徴があります。

Webマーケターに向いてない人の特徴

① 変化を嫌う
② 数字管理が苦手
③ 自己学習の習慣がない
④ 指示待ちタイプ

ここでは、各特徴について解説します。

特徴1: 変化を嫌う・環境の変化にストレスを感じやすい

Webマーケティングの世界は、常に変化し続けています。

SEOのアップデート、SNSアルゴリズムの変更、広告媒体の新機能追加など、半年前の正解が今は通用しないことも珍しくありません。そのため、「一度覚えたやり方でずっと仕事をしたい」「環境の変化が苦手」という人は、日々のアップデートに強いストレスを感じやすくなります。

一方、変化を前向きに受け入れられる人は、最新の知識を吸収しながら成果を最大化できます。マーケターにおいて「変化耐性」は意外にも重要な適性です。

特徴2: 数字を見るのが苦手・分析に抵抗がある

マーケターは常に数字を見て、仮説を立て、改善案を考えます。

クリック率、CV数、流入経路、滞在時間、広告ROIなど、数字で現状を把握することが必要不可欠です。数学が得意である必要はありませんが、「数字を見たくない」「データ分析に気が重くなる」と感じてしまうタイプは、成長スピードが遅くなる傾向があります。

逆に、数字が苦手でも「意味を理解したい」「原因を探るのが面白い」と思える人は十分適性があります。数字嫌いが“拒絶レベル”の場合は向いているとは言いづらい領域です。

特徴3: 自己学習の習慣がない・調べるのが面倒に感じる

マーケティングは「学び続ける仕事」です。

媒体の仕様変更、新しい広告手法、SEOトレンドなど、次々と新しい情報が出てくるため、調べる習慣がないとすぐに知識が古くなってしまいます。

「調べるのが面倒」「新しいことを覚えたくない」という姿勢だと、必要な情報にキャッチアップできず、仕事の質に影響が出ます。

逆に、普段から検索して情報収集するクセがある人は、未経験でも成長しやすい職種です。

特徴4: 指示待ちタイプで主体的に動けない

マーケティングは「正解がない」仕事です。上司やクライアントから明確な答えが提供されることは少なく、自分で仮説を立て、行動し、検証する必要があります。

そのため、「言われたことだけやりたい」「自分で考えるのが苦手」という指示待ちタイプの人は成果を出しづらくなります。

主体的に課題を見つけ、改善策を提案できる人が評価されるため、自律的に動けるかどうかが重要なポイントです。

Webマーケティングの向き不向きが分からない場合は?

Webマーケティングに興味はあるものの、「自分に向いているのか分からない」と悩む人は多いです。

もし向き不向きが判断できない場合は、小さな実践を通して試してみるのが最も確実な方法です。たとえば、SNS運用の改善を試してみる、身近なサービスのターゲット分析をしてみる、無料ツールでサイト分析をしてみるなど、日常的に「マーケティング的思考」に触れてみると、自分の得意・不得意が明確になります。

また、未経験向けの学習コンテンツや無料講座に触れてみることで、「数字を見るのが苦じゃない」「改善が少し楽しい」「新しい知識を調べるのが好き」など、向いている兆しも見えてきます。

結論として、向き不向きは知識よりもやってみたときの感覚で判断するのが最も正確です。完全に向いている必要はなく、「少し興味が湧く」「もっと知りたい」と思えるかどうかが、適性の大きなヒントになります。

Webマーケティングを仕事にしたい人が取るべき行動は?

これからWebマーケティングを仕事にしたい人は、Webマーケティングの仕事内容を適切に理解してから準備に取り組むことが大切です。

Webマーケティングを仕事にしたい人が取るべき行動は?

① 基礎知識を学ぶ
② まずは小さな実践を積む
③ Webマーケティングの専門スキルを深める
④ ポートフォリオを作成して成果を可視化する
⑤ 実務経験を積むためにアルバイト・インターンを検討する
⑥ 未経験者を歓迎している企業に応募する
⑦ Webマーケターのキャリア像を明確にする
⑧ 業界の情報収集を継続的に行う習慣をつける
⑨ スクールや講座の活用を検討する
⑩ フリーランス・副業として小さな案件を受けてみる

ここでは、何をすべきか詳細に説明します。

① 基礎知識を学ぶ

Webマーケティングを仕事にするための第一歩は、SEO・広告運用・アクセス解析・コピーライティングなどの基礎理解を身につけることです。

専門用語が多い領域ですが、無料教材や書籍、YouTubeなどで体系的に学ぶだけでも全体像がつかめます。まずは土台を固めることで、実践や転職活動の質も大きく高まります。

② まずは小さな実践を積む(SNS運用・ブログ・LP改善など)

Webマーケティングは、知識よりも「手を動かした経験」が評価される仕事です。

個人ブログの立ち上げやSNS運用、自作LPの改善など、小さな実践を積むことで成果の出し方や改善の流れを体感できます。

実践から得たデータはそのままポートフォリオにも活用でき、未経験からの転職でも強い証拠になります。

③ Webマーケティングの専門スキルを深める

基礎を学んだあとは、SEO、広告運用、データ分析、コンテンツ制作など、特定領域を重点的に伸ばすことで市場価値が高まります。

Webマーケは専門性が重視されるため、強みを一本つくることが重要です。関連資格の取得や学習サービスを活用し、専門分野を深掘りすることでキャリアの方向性も固まりやすくなります。

④ ポートフォリオを作成して成果を可視化する

未経験者が実力を示すには、ポートフォリオの質が非常に重要です。

アクセス数の変化、改善プロセス、使用した施策などを整理して成果を可視化することで、採用担当者に再現性や思考力をアピールできます。

ブログ運営やSNS結果でも十分に材料になるため、実践内容を丁寧にまとめて提出できる形にしておくことが大切です。

⑤ 実務経験を積むためにアルバイト・インターンを検討する

実務経験を積む最短ルートは、未経験歓迎のアルバイトやインターンに参加することです。

現場では広告運用や分析、コンテンツ制作など幅広い業務に関われるため、実践スキルが一気に身につきます。学習だけでは理解しづらい業務の流れや数字の扱い方も学べるため、早期にキャリアを築きたい人には非常に効果的な方法です。

⑥ 未経験者を歓迎している企業に応募する

Web業界には、研修制度やOJTが充実した「未経験者歓迎」の企業も多く存在します。

こうした企業を狙うことで、基礎から実務まで段階的に学べる環境に入ることができます。求人では「ポテンシャル採用」「育成枠」などのキーワードを確認すると良いでしょう。経験がなくても前向きな姿勢や学習意欲が評価されやすい点が特徴です。

⑦ Webマーケターのキャリア像を明確にする

Webマーケターと一口に言っても、SEO担当、広告運用、SNSマーケ、CRM、コンテンツ制作などキャリアの種類は多様です。

どの分野に進みたいかを明確にすると、学ぶべきスキルや選ぶ企業の基準がはっきりします。漠然と動くよりも、自分が目指す働き方や得意分野に合わせて進路を決めることで、成長スピードも大きく向上します。

⑧ 業界の情報収集を継続的に行う習慣をつける

Webマーケティングはトレンドやプラットフォームの変化が非常に速いため、日々の情報収集が欠かせません。

ニュースサイト、公式ブログ、X(Twitter)、YouTubeなどから新しい知識を取り入れることで、最新の施策や業界動向に遅れない状態を保てます。

変化を柔軟に受け入れる姿勢は、マーケターとしての必須スキルのひとつです。

⑨ スクールや講座の活用を検討する

効率よく学びたい人や体系的に理解したい人は、Webマーケティングスクールの利用も選択肢になります。

カリキュラムに沿って学べるため迷わず進め、わからない点も講師にすぐ相談できます。転職サポートが付くスクールも増えており、実務未経験者にとっては大きな後押しになることも多いです。独学に不安がある人におすすめです。

⑩ フリーランス・副業として小さな案件を受けてみる

クラウドソーシングなどを活用し、小規模な案件から受けてみるのも有効なステップです。

実際にクライアントワークを経験することで、施策立案や改善提案、コミュニケーションなど実務特有のスキルが身につきます。

小さくても「実績」として積み重ねられるため、転職・独立どちらのキャリアにも活かせる強力な武器になります。

Webマーケターに向いてる人の条件を理解し、自分の適性を見極めよう

Webマーケターには、数字への抵抗がないこと、学習意欲、仮説検証が好きといった適性が求められますが、最も重要なのは「知識を行動に変えられるかどうか」です。

向き不向きに悩む場合は、ブログ運営やSNS分析など、小さく始めてみることで自分の適性が明確になります。

また、未経験からでも学習・実践・ポートフォリオ作成を積み重ねることで十分にキャリアを築けます。Webマーケに興味があるなら、まずは一歩踏み出し、自分の得意分野を見つけながらスキルを磨いていきましょう。

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